法律行為に関する証書作成の基本手数料

契約や法律行為に係る証書作成の手数料は、原則として、その目的価額により定められています(手数料令9条)。 目的価額というのは、その行為によって得られる一方の利益、相手からみれば、その行為により負担する不利益ないし義務を金銭で評価したものです。目的価額は、公証人が証書の作成に着手した時を基準として算定します。

【法律行為に係る証書作成の手数料】(公証人手数料令第9条別表)
目的の価額手数料
100万円以下5,000円
100万円を超え200万円以下7,000円
200万円を超え500万円以下11,000円
500万円を超え1,000万円以下17,000円
1,000万円を超え3,000万円以下23,000円
3,000万円を超え5,000万円以下29,000円
5,000万円を超え1億円以下43,000円
1億円を超え3億円以下43,000円に超過額5,000万円までごとに13,000円を加算した額。
3億円を超え10億円以下95,000円に超過額5,000万円までごとに11,000円を加算した額。
10億円を超える場合249,000円に超過額5,000万円までごとに8,000円を加算した額。
公証人手数料一覧表

贈与契約のように、当事者の一方だけが義務を負う場合は、その価額が目的価額になりますが、交換契約のように、双方が義務を負う場合は、双方が負担する価額の合計額が目的価額となります。
数個の法律行為が1通の証書に記載されている場合には、それぞれの法律行為ごとに、別々に手数料を計算し、その合計額がその証書の手数料になります。法律行為に主従の関係があるとき、例えば、金銭の貸借契約とその保証契約が同一証書に記載されるときは、従たる法律行為である保証契約は、計算の対象には含まれません(手数料令23条)。
任意後見契約のように、目的価額を算定することができないときは、例外的な場合を除いて、500万円とみなされます(手数料令16条)。
証書の枚数による手数料の加算 法律行為に係る証書の作成についての手数料については、証書の枚数が法務省令で定める枚数の計算方法により4枚(法務省令で定める横書の証書にあっては、3枚)を超えるときは、超える1枚ごとに250円が加算されます(手数料令25条)。